僕は北沢勇樹。ただの高校生だった。
他の人が見ても、そうだと言うだろう。5月に入ったばかりの一年生の僕がこんなことを言うのには理由がある。普通の人では経験しないであろう、謎の経験をした。
そして、これからもしていくであろう。これから始まる・・・
それは昨日のことだった。その日最後の授業が終わり、ホームルールで担任の連絡事項を聞いていた時のことだった。放課後の計画を立てていた時に校内放送で生徒会室に呼び出された。
「おい!なにかやったのか?」
前の席の友人が声をかけてきた。いつもは馬鹿なことをしている幼馴染が心配して声を……
「生徒会に呼ばれるような面白いことしたなら、なぜ俺に声をかけなかった!
この愚行は許されんぞ、地球の総人口の97パーセントが許しても、俺は許したくない」
また、訳のわからないことを言い出した。心配をする気はないらしい。
「僕は何もしていないし、企んでもいない。お前がいつも僕を巻き込んでるんだろ?いい加減に馬鹿な事はやめろ」
こいつは、いつも馬鹿な事を企んでいるが、勉強や運動はできる。一体何がしたいのかわからない奴だが、とりあえずは放置して置く。生徒会室に行かなければならない。
僕は先生に生徒会室に行くことを伝え生徒会室に向かった。生徒会室は校舎と部活や同好会が使っている部室がある別館の渡り廊下の中間の一室にあり、部活に入っていない僕は行ったことのない場所だった。
そうして、生徒会室の前に着いた。いきなりの呼び出しに緊張している。
いきなり生徒会室の扉が開き、僕は中に引き込まれた。そして、僕の高校生活は急激に変化した。
「生徒会より、お知らせします」
ゆっくりと、静かな声が静かな校舎を包む。
「先日、諸事情で転校いたしました生徒会副会長の希望により、新しい生徒会副会長に1年4組の北沢勇樹さんを任命しました」
そして、いつの間にか入学1か月で僕は生徒会に編入され、副会長に指名され、拒否権さえもなく決定されてしまった。
「はっはっはっは。久しいな勇樹よ」
悪役風な笑い声とともに、黒幕が現れた。黒幕だから悪役風なのかもしれない。
「ようこそ、我等の放送部へ」
なにをいっているのだろうか?
「あの、古池先輩。ここは生徒会室ですよね?」
確かに僕は生徒会室に来たはずだったし、この部屋には生徒会室のプレートが掛かっていた。そして、古池先輩はこの学校の生徒会長だった。
「いや、ここは放送部の部室だ。放送機具もそろっているし、聞いての通り校内放送もできるだけの設備を有している」
得意げに言ってくる古池先輩に僕はどうすればいいのだろう?
「会長、北沢さんが驚いています。後、ここは生徒会室です」
そして、隣の部屋から校内放送をしていたであろう人が来た。確かこの人は生徒会の人だった。
「はじめまして、会計をしております2年の美崎恵理です」
上級生の美崎さんは丁寧に挨拶をしてくれたので、僕も挨拶を返した。
「こちらこそ、はじめまして北沢勇樹です」
その前にこの人たちは終礼に出なくていいのだろうか?出席を取っていたような気がするのだが、聞けない。
「おや、北沢よ。俺には挨拶なしなのに美崎にはいい感じで挨拶か?」
古池先輩はなぜか笑いながら話しかけてきたが、ここは美崎先輩に話を聞いてみることにしよう。古池先輩を相手にしても話は進まないだろう。
「あの、僕は何で生徒会に入ることになったのでしょうか?」
僕の一言に美崎先輩は唖然としていた。これは多分古池先輩にとっても予想外だったのだろうか、若干ではあるが苦笑いになっている。
「生徒会に編入されることはいつお知りになりました?」
全く知りません。
「さっきの放送で知りました」
「会長、先ほど同意は取ってあると言っていませんでしたか?」
美崎さんは困っているが、別にあなたは悪くありませんよ。悪いのはそこのなんちゃって爽やかさんになろうとして、見事に失敗した古池部長ですから。後、髪をかきあげない。鬱陶しいなら切ってください。
「この世界にはいい言葉がある。それは『事後承諾』だ!」
いや、後でも承諾しませんよ。
「そんな酷なことはないでしょう。北沢さんに何も言ってなくて放送を指示するなんて、無理やりにも程があります」
なんだか手遅れな気はするが、しかし、言ってくれるのはありがたい。
「生徒会に入ればいいこともいっぱいあるさ」
無理にでも入れる気だ。ここは断り通してみよう。さあどう来るだろう。
「友達がふ「間に合ってます」る」
「生徒の上に「平でいいです」る」
「いろいろで「しなくていいです」る」
「そん「嫌です」ね」
「最後までしゃべら「黙ってください」」
とりあえず、なんとか押さえつけたし、後は誤放送だと放送してもらおうか。
「終末の時計は動きだした……もう誰にも止められない」
黙れ、あんた黙っていろ、そうすれば僕は平和な学生生活に戻れるはずだ。それとも、まだなにかあるのか?
「明日の朝に生徒総会がある。それはお前の着任式といっていいだろう。もう全てが手遅れだ」
Q,1あんたはなにがしたい?
「放送部を運営したい」
生徒会長が臨時に副会長を指名した事を話しているのであって、放送部は関係ない。それより、放送部なんてあったのか?
「いや、知られてないだけだ。裏方だが好き勝手できるぞ」
ここで、長く説明されたが省略する。ようは、学校行事や生徒集会等の放送設備を用意したり、アナウンスをするらしいことを言っていた。実際はよくわかっていないがどうでもいい。好きにすればいい。
「生徒会の運営費の7割は放送関係に使われている」
とんでもない発言に驚く暇はなく、会話はさらに悪化していく。
「会長、運営費を勝手に使わないでください」
それは使い込みとか横領とかいうのではないか?
そんな疑問を聞くスキすらあたえずに、会話は最終局面に入った。古池先輩は大げさに両手を拡げて笑い出し、本日最後であろう爆弾発言をした。
「はっはっは、裏帳簿があるだろう。そこから出したなら問題なかろう」
なにをしているのだ、あんたは!あんたは一体何なんだ!
「会長、やはり北沢さんを入部させるのはやめて上げた方がよろしいのではないですか?彼はまじめな子ですから、あなたが振り回したら不登校になりかねません」
しかし、それはあっけない一言で切り捨てられた。
「あぁ、もう公式書類も書いて提出したし、手遅れだろう」
「だから、勝手に何をやっているんですか?いい加減にしろよ、あんたは!」
つまり、初めから決まっていたことを延々と言い争っていたのか?これでは、いいように踊らされているだけだ。
「なに、非日常も数をこなせば日常となる。人は適応能力を持ち、慣れることのできる生き物だ。心配はいらんさ」
あんたは初めから心配をする気はないだろう。そして、この状況を楽しんでいるだろう。
そして、古池先輩はなぜか後ろを向いた。窓から見えるグランドでは野球部が青春を謳歌していた。この謎空間とは違い爽やかだな。
「ああして、野球部も頑張っているのだ。ならば、我々も生徒の生活をよりよいものにするためにも……」
まさか、生徒のためとか言って引き込む気か?
「帰ろう」
頼むから前後の発言をつなげてくれ。
「野球をやりたい者が集まり野球部を組織して野球をしているのだ。なら、我々も好きなことをしないと不公平だ」
公平にしたいなら、僕を副会長にしないでください。そういうと、古池先輩はこちらに向き直り、穏やかに、小さな子を諭すように優しく
「人間は生まれながらにして不公平なのだよ」
こうほざいた。あんたは立場上言ってはいけない言葉がある。生徒は等しく平等に接しなさい。それはあなたの仕事です。
「前に美崎君に同じことを言われて、美崎君で実践して、美崎君にセクハラだと怒られた。平等なんて嫌いだ。」
何をやっているんだ。それでよく生徒会長をやってられるな。
「なに、実際は脳震盪と全身打撲で済んだかな」
いや、あんたがわるいよ、それ。
「まあいい、今日はこれにて閉幕だ。報酬のでない労働をしたくないのでな」
言っちゃった。この人は何のために生徒会に入ったんだ?
「あぁ、暇だったから」
あぁ、ダメなんだ、この人。
「僕はどうなるんですか?」
「正式な任命は明日だ。生徒総会があるから、そこで任命し挨拶してもらう」
急だな、本当に急だな!そしてほかに言うことがあるだろ?
そして、古池先輩はいきなり真剣な顔になった。
「本日はこれにて解散」
逃げた。軽やかに野球部を眺めていた窓から逃げ出した。この学校は上履きと下履きが分けられており、今それを無視した生徒代表が走り抜けた。
「どうしましょうか?」
「とりあえず、今日はどうしようもないのでお引き取り願います。ここにいてもお構いもできませんし・・・」
そうして、その日は帰った。
翌日、登校して担任に言われた。
「北沢君って、生徒会に入るんだってね」
どうやら、本当に生徒会に入るらしい。
「それじゃあ、生徒総会の準備、がんばってね」
あとがき
はい、タビネコです。はじめにごめんなさい。書く時間と集中力が足りませんでした。
出遅れました。ページにすら出遅れました。
正直に言います。見ている側にいるつもりでした。書けと言われて書けるのではと妄想してダメでした。もうしません。
そして、このページができたことを2週間後に知りました。(実話)
ググって、爆笑しました。教えてもらったこのホームページの方と共に延々と笑いましたとも!教えてくれよ!
なお、このサイトは段々と成長していきますので、生温かい目で応援してください。
タビネコ
こんにちは、デッキ製作&文章見直し兼手直しのXXです。
今回は直しに思いの他時間が掛かりました。
理由?年末だからさ?何か問題でも?ごめんなさい能力不足です。はい。
次回からはここで(直しで)とめない様にがんばります。
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